西岡三兄弟の異常な執着
破壊
そして後日━━━━━
三人は、花苗にお揃いの何かをプレゼントできないか、模索していた。

「やっぱ、普段身につける物がいいよな?」
「そうだね!」
「ピアスは、もう四人共つけてるしね!
他は何がある?」
「ネックレス、ブレスレット、指輪……はさすがにダメだな!」
黄河が一つ一つ言っていく。
「指輪はダメ!」
朱雀がすかさず言った。
「ネックレスかな?
黄兄ちゃん、ブレスレットは嫌いだろ?」
「そうだな。腕時計でさえも、仕事しずらくて嫌だからな!」

「アンクレットはどうですか?」
「「「は?」」」
そこに新しい女性秘書・杉尾が現れ言ってきた。
ちょうど、書類を持ってきたところに話が聞こえたのだろう。

「アンクレットって、足首につけるアクセだよね?」
「はい。
それなら、邪魔にならないのでは?」
「あぁ、いいかもな?」
「そうだね!兄さん、昼休みに見に行こ?」
黄河と朱雀が、気に入ったようで話を進める。

「は?それじゃ、風呂の度に外さなきゃダメだろ?
じゃあ、ダメじゃん!」
真白は一人、突っかかった。
「あ、いえ…副社長様。
つけっぱなしで大丈夫なのも、結構ありますよ?」

「じゃあ、いいんじゃねぇか!
真白も一緒に行くぞ!」
「杉尾もついて来てよ!花苗が好きそうなデザイン、アドバイスちょうだい!」
「そうだな。お前も同行しろ!」
「かしこまりました」
黄河と朱雀が、杉尾に向き直った。

「杉尾は来なくていいよ!
俺がいいデザイン考えるから!
苗が好きそうなの!」

「そうか?」
「真白?どうしたの?」
「いいから!杉尾は、送り迎えだけすればいいでしょ?」
頑なに杉尾を拒否する、真白だった。
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