妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日~
私は自宅に戻った。
間宮さんの話では、匡貴さんは私を溺愛しているらしいが。
半信半疑だった。でも、私も…

「どうだった?美晴」

お姉ちゃんも正史さんも私のコトを心配していた。

「大丈夫でした…」

「でも、一晩…彼と・・・」

「それは…私達結婚するし…」

「でも・・・美晴・・・」

「お姉ちゃんは私のコトよりも赤ちゃんでしょ?正史だって…」

「美晴ちゃん・・・」

「ほら、もうすぐお店開店するわよ…」

「うん・・・」

私は二人の開店準備を他所に、着替えをしに店の奥へと一端消えた。

愛のない結婚はしたくなかった。
私は匡貴さんを好きになるよう努めよう。
―――すべては私達の子供の為。

愛し合ってもいない夫婦の間に産まれた赤ちゃんでは可哀想だから…
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