政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
衝撃の真実
「大丈夫か? 千波。どこかつらいところはない? 無理することはないんだぞ? 食事会は断ってもいい」

 準備や戸締りも済ませ、いざ出かけようというタイミングで航君は朝から何度も口にしていた言葉を再び私に告げた。

 軽いスニーカーを履きながら私も同じ言葉を繰り返す。

「航君、私なら本当に大丈夫だから心配しないでください。お医者様にももう安心していいって言われましたよね?」

「それはそうだが……」

 まだ不安は拭えないようで、航君はチラッと私のお腹を見る。

「昨日一緒に病院に行って、赤ちゃんは元気に育っているって聞いたじゃないですか。それにストレスを溜めないようにとも言われました。私、航君があまりにも過保護だとちょっとつらいです」

 私の話を聞いた航君は途端に慌て出した。

「そうだよな、気晴らしも大切だ。……だけど、少しでもつらくなったらすぐに俺に言ってくれ」

「はい、わかりました」

 やっと納得してくれたようで、ぴたりと私に寄り添う彼とともに家を出た。
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