私は天使に侵されている
激情と狂気
「んんっ……も…だめ、来…夢、お願……休憩…させて」
「ダメ…まだまだ…終わらないよ…
美麗は、僕のモノなんだから……もっと受け止めて…?」
マンションに帰りつき、そのままベッドに直行し来夢に抱かれ、来夢の激情をぶつけられている美麗。

美麗は身体がかなり震えていて、意識も保てなくなってきているのに、来夢は止まらない。
それよりも、激しくなる一方で狂ったように美麗を愛し続けている。

美麗の身体中に、キスマークがつきベッドのスプリングも止まらない。

「ねぇ!ねぇ!あの人、誰なの!?
なんで僕以外の人と、あんなに楽しそうに話してたの?
なんで僕以外の人に、あんな可愛い笑顔見せたの?
美麗は僕のモノでしょ?
美麗の目も、声も、耳も、笑顔も、身体中全て……僕だけのモノでしょ!?
苦しいよぉ!
やだよぉ、美麗が僕以外の人と楽しそうに笑顔見せて話してるなんて……
嫉妬でおかしくなる」
「来夢…違、うの…
笑って、たのは……来夢の、話をし…てたから…だよ?」
来夢の激情を受けながら、一つ一つ言葉を繋ぐ美麗。

「え………」
そこで、組み敷いていた来夢の動きが止まった。
「はぁはぁ……
いつも来夢とラブラブで幸せそうって言われて、嬉しくて思わず笑ったんだよ」
「僕の…話?」
「はぁはぁ……うん…」
「そうだったんだぁ~」
そう言って美麗の頬に汗で張りついた髪の毛を、手の甲で払った来夢。
そしてそのまま頬を撫で、フワッと笑った。

「来夢…」
来夢を見上げ、手をゆっくり伸ばす美麗に来夢も手を伸ばし指を絡めた。
そしてそのまま、ベッドに美麗の手を縫いつけ言った。

「…………って言うと思ったぁ?」
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