ボトルメール
それからは昔あった面白かった出来事などの話をしていると楽しくていつ間にか朱里さんの家についていた。家に入ると居心地が良すぎてなかなか出てこれないので玄関前で別れることにした。
「じゃあ、また明日ね」
「あれ?おばあちゃんに用があるんじゃないの?」
そういえばそういう設定になってたんだっけ。
「いや、もう遅いしまた今度でいいや」
これも嘘だ。
「そっか…。じゃあ、また明日学校でね」
俺は軽く手を振ると楓は家の中へ消えていった。
「じゃあ…俺も帰るとするか」
ポケットからイヤホンを取りだし耳にいれて、Dear hornの歌を聞き、家に帰るために歩き始めた。
この前、歩いた暗い闇の道とは随分と変わっていた。もちろん、暗さなんて全く変わっていないが、ずっと先まで見えている気がした。
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