相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
愛、再び
「遥先生…来たわね…」

「奏弥さんと俊吾君が屋上に話をしてるって本当なの?」

私は上村さんに呼ばれ、階段の踊り場まで来た。

「自分の目で確かめてみれば??」

「・・・」

旦那と元カレ。

どんな顔して行けばいいのか分からない。

「早く行きなさいよ…遥先生」

上村さんが私に階段を上がるように促す。

「私だって忙しいんだから…」

「・・・ありがとう…」

私は意を決して階段を上がり、屋上へと繋がる扉を開けた。

目の前に広がる空中庭園。

白衣姿の奏弥さんとスーツ姿の俊吾君の姿が見えた。

最初に私の姿に気づいたのは俊吾君だった。

「俊吾君…」

私の声で気づき、奏弥さんも後ろを振り返って私の姿を見た。

「遥・・・」

「奏弥さんと何の話?」

「俺と交際していた時の話をしていた・・・」

「・・・私の内緒で酷いわよ…俊吾君」

「槇村先生は遥さんのベタ惚れだ。完全に恋の病を煩っている。そうですよね…」


「・・・恋の病か・・・そうだな」

「奏弥さん・・・」





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