みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
「わっ!」

 カウンターの近くの席にいた人たちが、何事かという顔をしてこっちを見る。

 ま、まずい。声が大きすぎた。
「えっ、でもなんで?」

「今日、休みで暇でさ。あなたが図書館で働いてるって言ってたから、来てみた」

「そんなこと、言ったっけ?」

「うん、飲んでるときに教えてくれたじゃない」

 そういえば、言ったような気もするけど。

「でも、この図書館って言ってなかったんじゃない?」

「ここで3カ所目。苦労したんだぜ。聞こうにもう名前知らないし」

 でも、なんでわざわざ?
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