王子達は公爵令嬢を甘く囲いたい

新たな人生の始まり

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 「おめでとうございます、奥様!なんと女の子
 ですよ!」

 「(…なんだろう……?だ、れ…?)」

 ほのかは、ここがどこなのかを確かめるために重たい瞼をゆっくりと開けた。

 「まぁ!なんてかわいい子たちかしら!ねぇ、ハ
 リス様。」

 「あぁ、そうだね。見て、アリス。この子た
 ちの瞳は君と同じ綺麗な紫色だ。」

 見知らぬ、仲の良さそうな男女(おそらく夫婦
だろう)が自分を見て、嬉しそうに話していた。

 その隣では1人の若いメイドが興奮した様子で、目を輝かせている。

 「この双子ちゃんたちの名前はどうしましょう
 か?私、良いのがあるのだけど。」

 「そうなのかい?ぜひ、聞きたいな。アリスの
 つけるのならきっといい名前に違いない!」

 どうやら、産まれたばかりの双子に名前をつけるところのようだ。

 「(この状況はもしかして、私、転生した?)」

 「お兄ちゃんになる子は、ザライド。
  そして妹になるこの子は、アンジュ。」

 「この子たちにピッタリな名前だ!よし、今か
 らこの子たちはザライドとアンジュだ!」
 
 こうして、私ほのか、改めアンジュの人生が始まった。
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