振られたはずなのに王女の婚約者が元彼だなんて
帰国
「もしも貴方の言うあさみが私だったとして、前世はどのような人物だったの?」

「覚えていないのか?」

 そう、覚えていない。 私があさみだった事と死んだという事実以外。

「俺は君が死ぬ場面に遭遇した。 そして……」

 続きを言おうとしたところで再びドアがノックされた。
 ユリシスの言葉は聞こえなかったわ。 何と言ったのかしら。

「アリッサ、ただいま!」

 こちらからドアを開ける間もなく、いきなり入って来たのは夕食会に間に合わなかったセオドールお兄様。

「お兄様!」
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