私はあの日以来二週間、亮司くんを避けて過ごした。


 アパートではなるべく自室で過ごし、鉢合わせしても怪しまれないよう、平然と今まで通りの会話を心がけた。


 シフトも調整して出勤時間をズラし、夜も帰宅時間が被らないよう、外で時間を潰している。


 これが本来のルームシェアの距離だ。私達は間違えていた。きっと、こうしているうちに恋愛感情も徐々に消えていくし、何より私は出て行く。過去のことにできる。


 辛いと思うのも、今だけだ。




「……職場から遠くても何でもいいや」



 駅前のコーヒーショップで時間を潰しながら、スマホで賃貸情報サイトを眺める。


 最初にこだわっていた条件も、今はもう構っていられない。それくらいに私はメンタルがやられていた。