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「常務、おはようございます」


「おはよう津田島さん。今日もよろしくね」
「よろしくお願いいたします」



週明けの月曜日。


私は何食わぬ顔で出勤して、常務に挨拶をして秘書室に入った。


自分のデスクに腰掛け、パソコンを起動しながら立ち上がるまでコーヒーを一口。


隼也の家から帰宅してから、私は土日の間ずっと悶々と考えていた。


あれからずっと当たり前のように鳴り続けているスマートフォンには、隼也からの連絡が続いていた。


書き置きを見ていないのだろうか。



"舞花、どこいった?家帰ったの?"


"書き置き今気付いた。家で寝てんの?"


"舞花、起きてる?"


"舞花?何度もごめん。これ見たら連絡ちょうだい"


"充電切れてる?"



きっと、どうやって帰ってきたのか覚えていなくて、目が覚めたら全裸だったから何があったのか聞きたいのだろう。


もしかしたら、私と何も無かったというのを改めて確認したいのかもしれない。


私はと言えば、通知分だけでそれを読み、メッセージの中身を開くこともせずに返事もしていなかった。