猫目先輩の甘い眼差し


「どうしてヘビなんですか?」

「背が高くて気が強いから。あと髪型も似てるからって言ってたな」



ポニーテールならぬ、スネイクテール……。

確かにモデルさんみたいなスタイルだったけれど、私はシャム猫に似てるなぁって思ってたからビックリだ。



「爬虫類好きの人ならいいかもしれませんけど、ちょっと酷い気が……」

「だよね。でも朝日さんも負けじと、『うるさいピンシャー!』って言い返してるから、お互い様かな」



ピンシャー……は、ドーベルマンのミニサイズバージョンだったっけ。


同じ犬グループで、付けるあだ名も動物。

激しいケンカしてたけど、なんだかんだ仲良しなのかも。



「目黒先輩、昔は小型犬似だったんですね」

「今はデカくなっちゃったけどね。小学生の頃は小さくて、低学年の時は学年1チビだったって」

「ええっ⁉ そんなにですか⁉」

「早生まれだからね。朝日さんとは1年近く離れてたかな」



その瞬間、忘れてかけていた記憶がポンッとよみがえった。


およそ1年差ならば、4月と3月。
うちの猫達と同じ春生まれか……。



「あの、先輩は何月生まれなんですか……?」
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