猫目先輩の甘い眼差し
犬派と猫派の集会
◆◆零士side



「──ではこれより、バイク同好会、発足1ヶ月の記念会を始めまーす」



5月上旬の土曜日。午後2時過ぎ。

ファミレスの奥の席で、小さな歓声と拍手が響いた。



「今日は4人だけですが、美味しい物でも食べながら楽しんでいきましょう! 乾杯!」



雷夜の掛け声で、水が入ったグラスを軽くぶつけ合う。


慌ただしかった4月が終わり、季節は春から初夏へ。

今日は雷夜と郁海と颯くんの4人で、学校の近くにあるファミレスに来ている。


つい先日、バイク同好会が発足1ヶ月を迎えたため、活動報告も兼ねて集まったのだ。



「よし、じゃあ注文しようか。雷夜、メニュー取って」

「へいよー」



隣に座っている雷夜からメニュー表をもらい、注文する料理を選ぶ。


毎週土曜日のこの時間帯は、夕方にある習い事に向けて腹ごしらえしている。

けど、今週はGW中なのでお休み。

今日はガッツリ系以外の物にしよう。


雷夜と相談し、みんなでつまめる軽食に決定。

郁海と颯くんも同じ考えだったようで、結果、フライドポテトと鶏のからあげを2つずつ注文した。
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