今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
第五章 パパのお嫁さん候補が登場!?
 パパと暮らし始めて三週間が経ちました。
「パパ、いってらっしゃい!」
 玄関先で出勤するパパに鞄を手渡しながら、「いってらっしゃい」の台詞を口にするのはすっかり習慣。
「ああ、いってくる」
 鞄を受け取ったパパが、ポンポンっと頭を撫でてくれるのもお決まりのパターンだ。
 ……へへへっ。私はパパの大きな手に自分から頭をすり寄せるようにして、このナデナデを堪能する。
 私を見下ろすパパの目つきは相変わらず鋭いし、眉間には縦皺が痕になって残っている。だけどこの三週間で、私はその眼差しの温かさも、眉間の皺が既にパパの顔の一部になっていることも知っている。
 ……たぶん、嫌われていないんじゃないか。そんな、予感もあった。
 もちろん、だからといって死亡エンドを回避できるかどうかは別問題。今後もパパの逆鱗に触れる行動(主に、魔力関係だろうと踏んでいる)をしないように、気を引きしめていかなくちゃ!
「それから、すまんが今日は遅くなる。俺を待たず、先に夕食を済ませてくれ」
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