アパートに着いて、普段なら自分の部屋に直行するところだが、今日はそこを通り過ぎて隣の右京の部屋の前で立ち止まった。



右京が開けた扉を手で軽く抑えて、私を見下ろし視線を動かす。先に入れ、ということだろう。



威圧的で誤解されやすいが、これは右京の優しさなのだ。





「…適当に座ってろ」






きょろきょろと部屋の中を見渡して息を吐く。たまに来るから何となく感じていたが、彼の部屋は無機質で、とても綺麗に整っているのだ。



私の部屋と構造は同じはずなのに、雰囲気はまるで違う。右京の部屋の方が広く見える現象は一体何なのか、と考えて、けれどその答えは考えるまでもなく分かることで。




まぁ間違いなく、私の整頓能力の皆無さだろう。