スキル〖魅了無効〗を獲得しましたが、甘い言葉に溺れたい〜溺愛?何それ、美味しいの?〜
Ⅰ*

薬屋【精霊の匙】の魔女と私






「はあぁ〜……」



 雲一つない綺麗な青空が広がる、気持ちがいい天気のはずなのに、私の口から零れるのは重たい重たいため息ばかり。


 栄養満点の土のお陰で青々と立派に育つ薬草達は、そんな私にお構いなく与えられた水を美味しそうに飲んでいる。


 悩みも何もないなんて、本当に羨ましい。


 再び零れるため息に体の力が抜けそうになるけれど、そうはさせないと声が掛かった。



「ルフィア!畑仕事が終わったら、店の方手伝って!」



 家の中からそう声が聞こえて、手に持っていたバケツの中に残っていた水を一気に周りに撒くと、楽しそうに笑う少年の声が聞こえてきた。



「ルゥ!今のもう一回やってよ!」



 人っ子一人いないというのにその声が聞こえるけれど、私は驚くこともなく首を横に振る。



「悪いけど、今忙しいの」



 吐き捨てるように言って、重たい足を動かしながら家の中に入り、身支度を整えてから店へと続く扉を開けた。







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