だが、歳の近い子なんて誰一人寄ってこない。

「全部いじわるっぽいってだけで、なんでことごとく誤解されていくの? そのせいで友達ゼロ人とか、私がかわいそうっ」

アメリアは、つい令嬢口調も忘れてクワッと目を見開いた。わなわなと手を見下ろす様子は、品良く慎ましげな伯爵令嬢らしさもない。

というか、これを教育係にでも見られたら怒られてしまう。

そう自覚して、彼女は続きそうになった独り言をこらえた。これも一応は社交なのだから、「伯爵令嬢アメリア」として過ごさなければ。

昔から、どうしてか令嬢らしからぬ豊かな表現力に恵まれていた。伯爵令嬢として幼い頃から教育も受けてきたのに、素直に喜怒哀楽を態度に出したりする。言葉遣いも、いつ覚えて癖付いたものかと使用人達に不思議られた。

「私だって知りたいわよ」

つい、またしてもポソリと口にした。

少しだけ、アメリアだって思うところもあった。なんというか時々、自分が〝お嬢様〟と呼ばれることに違和感を覚えたりもした。

――まぁ、そんなことを思う方がおかしいのか。