囚われて、落ちていく
そして漸く落ち着いた刹那が、ぐったりしてる都麦を腕枕し抱き締めている。
都麦はうっとりしながら、刹那の胸が呼吸で上下するのを見ていた。

「刹那さん…」
「ん?」
「刺青って、痛い?」

刹那の身体には左肩から胸にかけて、魔王が彫られている。
それをジッと見つめながら聞いてきた都麦に、刹那は都麦の髪をすきながら答えた。
「んー、そうだなぁ…痛いのは痛いよ。身体に傷をつけることに変わりないし」

「じゃあ…どうして、刹那さんは刺青をいれたの?」
「学生の頃、友達となんかカッコいいねって理由だけでいれたんだよ!当時、そんな深く考えてなかった。
……………どうして、そんなこと聞くの?」

「私も刹那さんみたいに刺青いれて、お揃いの傷をつけたらこんな不安なんてなくなるかなって!」
「そっか……
でも、僕は反対だよ!」
「え……?」
「色々不便なこと多いし、何より…こんな綺麗な身体に傷をつけるなんて、賛成できない。
それにそんなことしなくても、僕はつむちゃんしかいらない。頭の中はつむちゃんでいっぱいなんだよ?」
「うん…」
髪の毛をすいていた手を、そのまま身体に滑らせながら言った刹那。

「だからつむちゃんの頭の中も、僕でいっぱいにしてね!」
「もちろんだよ!」

そして刹那は、都麦の首の下から自身の腕を抜いて都麦を組み敷いた。
「つむちゃんの全部が大好き……!
この綺麗な髪の毛から、可愛い足の爪まで全部………」
都麦の額に額をくっつけ囁いた。

「フフ…////
何か欲しい物を考えてって言ってたでしょ?
リクエストしていい?」
刹那の顔の近さに顔を赤らめながら、刹那を見上げ言った都麦。

「もちろん!何が欲しい?」
「何か、刹那さんとペアの物が欲しい。
できれば、ずっと身につけていられる物。
一目見て、刹那さんが私のモノってわかる物。
結婚指輪とは別に、何か欲しいなぁ!」

「フフ…可愛い、つむちゃん!
いいよ!何がいいかなぁ。やっぱアクセサリー?」
「そうだね。何でもいいの。刹那さんと繋がっていられる物なら…!」
「わかった!じゃあ…楽しみにしてて!」

そう言って、再び都麦の口唇を塞いだ。
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