トライアングル的極上恋愛〜優しい沼に嵌ってもいいですか?〜
唱馬にキュンです


最近の唱馬は機嫌が悪い。
ほとんどの時間、私と一緒にいるせいで、私もちょっと気がなえている。
機嫌が悪い理由の一つに、宮城のご両親が京都馨月亭の唱馬の扱いに腹を立てているらしい。
確かに、唱馬は立派な仕事のできる宮城馨月亭の後継者だ。
こんな風にフリージアのスタッフとして、私と一緒に働く身分の人間じゃない。
だから、お母様たちの言い分もよく分かる。

「でもさ、僕がそうしたいんだからそれでいいと思わない?
こういう現場の仕事ってやらなきゃ分からない事ばかりで、だから、僕は将来の僕のためにすごく必要な事だと思うのに」

唱馬は本当に立派だ。
人間として、同年代の仲間として心の底から尊敬している。
エリートタイプの御曹司で顔も可愛くて性格も良くて、なんて、唱馬みたいなパーフェクトな人材はそうそういない。
そうなんだけど…
実は、この件に、ここ馨月亭後継者の京極慈恩が関わっていた。
それも、低レベルな次元で。


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