「という、わけなんですよ」

 そこでシャンテルはお茶を一口飲んだ。昨日の潜入調査が終わり、帰宅時にあったできごと、そして連れ込まれたところまでをダイジェストでお届けしたところ。
 喋っている間に、食べ物をお腹に入れたからか、少し空腹も落ち着いてきたようだ。だけど、まだまだお腹に入りそうだ。次のパンを手にする。

「何が、というわけなんですよ、だ」
 左隣九十度に座っているガレットがジロリと睨んできた。もう、その顔が怒っていることが見てわかる。この場から逃げたいところ。
「君は、昨日の任務でいくつもミスを犯している。それはわかっているのか?」

 お腹は空いているのに、そのガレットの言葉で胸がいっぱいになってしまった。手にしたパンが食べられないかもしれない、とシャンテルは思った。

「えっと……いくつですかね?」
 笑って誤魔化そうかと思ったけれど、ガレットがそれを許さないような顔をしていたため。
「ええと。まず一つ目は。やっぱり五番テーブルの男たちに、眠りの魔法を使っちゃったこと、ですかね?」