獅子組と私
守られる

【共同生活】

「はい、椎那!
プレゼントだよ!」
そのまま飛鳥は椎那のアパートに泊まり、朝食を食べている二人の元に飛鳥の父親の部下が現れた。

小さな箱を受け取った飛鳥は、椎那にプレゼントと言って渡してきたのだ。

「これ……ネックレス?」
受け取り中を開けると、綺麗な翼の形をしたネックレスが入っていた。

「これね、特注で作ってるから世界で椎那だけのネックレスなの!」

「え?で、でも…これ…高そうだよ?」
「いいの!
あと……これもね!」
そう言って、自分のつけていた右耳のピアスを外し、椎那の右耳につけた。

「え?ピアスまで……さすがに貰いすぎ……!
それにこれも、高そう…!」
「どっちも絶対、外さないでね!」
「ほんとにいいの?」
「これはね、僕の恋人(モノ)って証なの。だから外さないでね!!」
「うん、わかった!ありがとう、飛鳥くん!
このネックレス、綺麗~!」
目をキラキラさせて見ている椎那を、飛鳥もうっとりとして見ていた。

「ねぇ、椎那」
「ん?」
「もう一つ、お願いがあるんだ」
「え━━━━━」

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次の休みの日。
「いらっしゃーい、椎那ちゃん!」
大きな屋敷。
迎えたのは、道彦だ。

「椎那、入って?」
飛鳥に促され、屋敷内に入った。
リビングに入ると、滉二と一朗、あと四人の舎弟・丈治(じょうじ)永悟(えいご)がいた。

「椎那ちゃん、座って!」
滉二がソファを指差した。
「うん」

この屋敷は、飛鳥の父親の別荘で今は飛鳥達幹部と丈治と永悟が住んでいる。

飛鳥の言うお願いとは………
「今日から、椎那もここの住人だよ!」

「「「椎那ちゃん、よろしくね~!」」」
「「椎那さん、よろしくお願いしますっ!」」
道彦達と村部と永悟が、微笑み挨拶した。

「こちらこそ、よろしくお願いします!」
椎那も頭を下げた。
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