神、恋に落ちる
「白羽!!何してるの!?」
「あ!命さん!ごめんなさい!」

そこへ命が呼びに来る。
慌てて白羽は命に駆け寄った。

「また、こいつ!
何話してたの!?
嫉妬するから、一徹と天使ちゃん以外とはあんま話さないで!」
「ごめんなさい」
「行こ?ケーキ来てるよ!」
「あ、はい!」

「白羽!!」
「え?」
「番号!」
「え?でも、もう…飲み会行く気ないから……別に…」

「お前さぁ!」
「え?」
「気安く俺の白羽に話しかけるな」
「━━━━━━━!!!」

「行こ?白羽」
桂里奈を睨みつけ言うと、白羽に微笑んで腰を抱いて席に促した。

桂里奈が仕事に戻り、白羽の席を見ると命が白羽にケーキを食べさせていた。
そこの空間だけ、別の世界のように甘い雰囲気が流れていた。
白羽は周りを気にしながら恥ずかしがっているが、命は全く周りが見えておらず、まるで白羽しかそこにいないように“白羽だけ”を見ていた。

「はい!白羽、あーん!」
「もう、無理です/////恥ずかし過ぎます!命さん、お願い////許して…くださ…///」
「可愛い~!!」
「命さん、私で遊んでますね!絶対!」
「フフ…そんなことないよ!
とにかく可愛くてしかたがないの!
遊んでるってゆうか、もっとその可愛い顔見たいからって感じかな?」
「やっぱ、遊んでる……」


「なんで、白羽ばっかなの………!」
桂里奈はそんな二人を見ながら、一人呟いていた。

実は大学の時、白羽が信太と別れた理由は桂里奈が白羽から信太を寝取ったからだ。
桂里奈は巧みに信太を誘惑し、まんまと嵌まった信太はその罪悪感から白羽に別れを告げたのだ。

信太は大学内でも、結構人気でそんな信太と地味な白羽が付き合ってることが桂里奈の癇に障り、信太を誘惑して白羽から奪ったのだ。

明らかに自分より劣っている白羽が、自分の恋人よりもいい男と付き合っていたことが気にいらなかった。

ただそれだけの理由で…………

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