「え?黒崎さん?」

「神も一徹様も、二人に“正気”は存在しないので……」
「………」
黒崎の言葉に、白羽と由那は何も言えなくなる。

「お二人もわかってると思いますが、神と一徹様にはお二人それぞれの“世界”というものがある。
その世界に入れるのは、それぞれ白羽さんと由那さんです。それ以外は徹底的に排除する。
お二人に敵う相手がいない今、お二人の世界に入れる白羽さんと由那さんに“正気”を保っていただかないと、本当に止まらない……!」

「そう…かも…しれないですね…
命さん、びっくりするくらいに相手によって態度が変わるので……」
「一徹もそうだよ……」

「命さんや、一徹さんの怒った顔は苦手だな……
なんか…ただ怖いだけじゃない何かがある」
「確かに……
一徹、凄く冷たい時があるのよね…私以外の人に……」
「命さんも…年上の方相手に…凄い言い方するし……
どうやって、間に入ればいいか……
由那はどうしてるの?」
「んーそうだなぁ」
由那はそう言うと、白羽の頬を両手で包み込んだ。

「え……由…那?」
「一徹、もう…やめて!」
「由那…/////」
「………って言うの!」
「……/////」
綺麗な由那の間近の顔に、顔を赤くする白羽。

「白羽も、今度やってみたらどうかな?」
「う、うん…////」

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「美味しそう~!」
二人は雑誌を見ながら、特集に目を輝かせていた。

「ロールケーキだって!美味しそうね!」
「ほんとだね!買いに行っちゃっダメかな?」
「そうね…」
「命さんに、聞いてみるね!」
白羽は命に電話をかけた。

『もしもし』
「あ、あれ?命さんのスマホじゃ…」
『あ、すんません!今、神は取り込み中で……
俺、安居です』
「あ、安居さん。どうしよう…命さんに相談したいことがあるんですが……今は難しいですよね」
『そうですね…俺が聞いてみましょうか?』
「あ、じゃあ…由那とお買い物に行きたいから、少し買い物に出かけてもいいかを聞いてほしくて……」
『わかりました!聞いて、かけ直しますね!』
「お忙しいのに、すみません!よろしくお願いします」

そして再度、折り返しがかかってくる。