【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 そんなアイリーンとカーナは五大公爵家と呼ばれる五つある公爵家のご令嬢にあたる。この公爵家の年頃の娘たちは王太子殿下の婚約者候補にあげられている。正式な婚約者は、王太子殿下の成人の祝いで発表されるとのこと。王太子殿下は彼女たちより一つ年上だから、卒業は来年。つまり発表はその年の狩りの月になる。その時、間違いなくアイリーンはその場にいない。

 実は、アイリーンは留学をすることで王太子殿下の婚約者候補から外れることも狙っていた。つまり、その婚約発表の場に不在である、という口実が欲しかった。その口実が留学。
 だって、仮に王太子の婚約者となったら、ビーエル活動に励めないじゃないか。漫画も描けない、絶対描けない。二次創作もできない。下手すれば、摂取もできない。
 そんな生活は、アイリーンにとって死を意味する。
 それに婚約者候補は、他の公爵家の同じような年頃の娘が名を連ねているし、この婚約者の候補の中でも、王太子殿下と同い年のナディソン・コーシュ公爵令嬢が最有力とされいるから、自分一人くらい候補から外れても問題ない、と思う。多分。
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