【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「卒業記念にですか?」

「そうそう」
 ノエルに言われ、アイリーンは考え込む。本当にそれでサラは喜ぶのか?

「ああー、もう疲れましたー」
 と言って部室に入ってきたのはヘレン。今日は各部の部長会の集まりがあったのだ。生徒会の方からは、主要メンバーが出席していて、お手伝いのアイリーンはお呼びでは無かった。ノエルも会長とか会計とかそんな主要メンバーではないから、出席してもしなくてもいいという中途半端な立場。しなくてもいいなら、しない。というのがノエルの方針であり、それでこの文芸部室で本を読んでいた。

「文芸部の存続の危機だった?」
 冗談めいてノエルが言うと。
「それは今のところ大丈夫でした。一年生が五人もいますからね。でも、目標は新入生を三人。ただ新入生の入部がゼロであれば部室は他の部に回すとのことでした」

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