そんなこと、気にしなくてもいいのに。

 ――それはさておき。

 ミリエラ六歳の誕生日は、想像以上に盛大に祝われることになった。

 昨年まで、五回分の誕生日は、父にはお祝いしてもらえなかった。ミリエラを祝ってくれたのは、家族同様――でも、家族ではない乳母一家だけ。

 けれど、今日は違う。

「ミリィ、お誕生日、おめでとう」

 たくさんの招待客が、侯爵邸の庭に集まっている。

 母が大好きだったという薔薇園を解放してのガーデンパーティーだ。雨が降ったらどうしようかと思っていたけれど、エリアスがどうにかしてくれたらしい。

 精霊王様々である。

「我からの誕生日プレゼントだから、ありがたく受け取れ」

 と言っていたので、たぶん、他の精霊達と交渉してくれたのだろう。

 そして、父からの贈り物はと言えば。

「ミリィには、これが一番だろうからね」

 ジェラルドが用意してくれたのは、錬金術についての新しい教科書であった。専門書なので非常に高価なものである。

 それから、ピンクのドレスに、ドレスとお揃いの帽子にバッグ、靴の一揃い。