あいかわらず、父は少しばかり頼りない。だが、そこも含めて愛している。

「どちらが親かわからないわ……」

 そうつぶやいたのは、母の親友であり、ミリエラが生まれる前からジェラルドのことを知っているニコラであった。彼女のお腹は、少し膨らみ始めている。秋には新しい命の誕生を迎えることだろう。

 ニコラの方に、ミリエラは共犯者の微笑みを送った。ジェラルドがたまに暴走するのは、今さらである。

「俺達からも!」

「僕達からも!」

 声を揃えてやってきたのは、ディートハルトとカークだ。このふたりもしっかり友情を築いている。身分の差は、彼らには関係ないのだろう。

「ありがとう、ふたりとも来てくれて嬉しい!」

 カークはこの屋敷に住んでいるのだからまあ当然として、ディートハルトが来てくれたのは本当に嬉しい。

 彼らがふたりで用意してくれたのは、キラキラとしたスライムの魔石である。それを金のワイヤーで編み込んで、ブレスレットにしてあった。

「錬金術に使うなよ? 俺が初めてとったスライムなんだからな!」

「僕はその手伝い」