「あんた、自分がないんだな」
出会って間もないころ、彼はそんな冷たい言葉を投げつけてきた
悔しくて、見返してやろうって思ったのに
私はなにも変われなかった
彼の言う通り、私にはなにもなかった
だけど、変わろうと必死にもがいた
そして少しずつ、私の中で彼の存在が大きくなってきたころ
「俺の未来に、君はいらない」
彼は、私に刃物のような言葉を残して、私の前から姿を消した
私が勝手に思い描いていた彼との未来は、簡単に消えてしまった──
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