きらめきテレスコープ
 着いた場所はなんてことはない、俺の家の近くの公園。
 しかもオシャレでもなんでもない、住宅地の奥まった所にある、古めの遊具が2、3あるだけの小さなところ。
 すでにもうすぐ夕方で、他に人はいなかった。

(どこでもいいと言ってくれたとはいえ、バイトもまだ始めてない俺に金なんか無いしな…)

 でも、場所なんかに関係なく、いざ二人きりになると緊張はもちろんするもので…

「え〜…何から喋ろう…?」

 緊張して独り言まで声に出てしまう。

「…あ、煌野さ、いっつも早く帰るじゃん?バイト?」

「…アルバイト…?してない…」

「何か用事か…」

 何をしてるか聞くのは悪いと思い、俺はすぐに別の話題を探した。

「じゃあさ、えっと…体弱いのか?体育出てないじゃん?」

「…弱くはないよ…」

「そっか…じゃあ火は…あ、えっと、今のは無し!」

 これは聞いてはいけない気がして、急いでやめた。

「あ…じゃあさ、俺の話、していい??」

「…うん」

 煌野と何かを話したいのに話題に困った俺は、今度はひたすら自分の話をした。
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