想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~
未来へ
宏貴はずっと恵理の父を探していた。
知り合いにも手伝ってもらいやっと恵理の父を見つけ、連絡を取ろうとしていた矢先、恵理が入院をしてしまった。

恵理の父から連絡が来た日、宏貴は病院の廊下で事情を説明すると、恵理の父はすぐにでも病院に駆け付けたいと申し出てくれた。

「体調は大丈夫か?」
父なりに恵理との距離をつめようとしているのだろう。
少し近づき、遠慮がちに恵理に声をかける。

「・・・」
恵理は幼い子供のように今の状況におびえていた。

前もって恵理の心の状況を説明していた宏貴。
自分の不注意で恵理が入院に至るまでになってしまったことも話してあった。
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