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お兄ちゃんとふたり暮らしになってから早三カ月。

智成とは三日どころか一週間に一度逢えるかどうか、気が付いたら半月以上逢えない時もあった。
これは、次第に月一になり、各月になり……どんどん忘れ去られ自然消滅もありうる、なんてネガティブな考えが過る。
智成の家に住んでた時は毎日顔を合わせていたのに、住むとこが違っただけでこんなに逢えないとは辛いものがある。
しかもお兄ちゃんからの強い監視があり、デートはOKでもお泊りは禁止、午後十時が門限と学生みたいな制限をされている。
お父さんより口うるさいお兄ちゃんに辟易しつつ、素直に従っている私たちは偉いと思う。
ただ、会えない時間があるからか、智成と逢えるときはいつもうれしくて余計に胸が高鳴る気がして、私はもっともっと智成のことが好きになっていると実感している。
智成はどう思っているんだろう?
会うたび甘やかされて隙あらばキスされるのは相変わらずでときに意地悪なのも健在だ。
だから飽きられた、というのはないと思うけど。
ダメだな、智成のこともっと信用しなくちゃって思う。
そしてこの三カ月で私にも変化があった。
念願の都会での就職! まではいかなかったけど、バイトをするようになった。
二カ月ほど前、就職活動を始めたもののやはり中途半端な時期に中途採用の募集は少なく、いくつか面接したものの色よい返事はもらえなかった。
悲しいかな事務しかしたことのない田舎娘にはハードルが高い都会の就職事情、なんつって。
なんのとりえもない私は、せめてもっと資格とか真剣に取っておけばよかったなとちょっと後悔。