キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です

ほんの出来心です


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今日の夕食はローストビーフと珍しい赤いジャガイモのレッドムーンやとんがったブロッコリーのロマネスクなどの入った温野菜のサラダ、そして買ってきたおいしそうなお惣菜。
ローストビーフなんて初めて作ったけど、この家には立派なオーブンがあるから使ってみたかった。
初めてにしてはいい出来だと思う。
ちょっとおしゃれに盛り付けてみようかと手ごろなお皿を探してキッチンの上の棚を開けると一番上に大きな箱があるのに気づいた。
「あれ? まさかストウブじゃ……」
背伸びしても届かないから椅子を持ってきて上がると箱を取り出そうとしたけど、ずっしりと重い。
箱をよくよく見るとまさにこれ、料理好きには堪らない高級お鍋のストウブじゃない?
しかも赤色のオーバル型!めっちゃおしゃれなやつじゃん!
ほしいと思ったけど何万円もするから私には手が出せない代物がこんなところで陽の目も見ずにほこりをかぶってるなんて! なんてもったいない。
何とか取り出して使いたい!
椅子に乗っても手を上げないと届かない上に重いから気を付けないと落としちゃいそう。
無駄に天井高いと収納場所も高くて困るわ。
なんて偉そうなことを思って手を伸ばしていたら急に声を掛けられてびっくり。
「なにやってんの?」

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