ふたりして放心したように見つめ合うとすくっと立ち上がった智成と抱き合った。
「すっげ~! 聞こえたぞ! 動いた!」
「うん、返事してくれたね!」
実は少し前からお腹が動く感触は私にはわかったけど、智成が話しかけるときはタイミングが悪いのかいつも無反応でしょげていたのだ。
それが今日初めて反応してくれたのでふたりで興奮してしまった。
智成は感激のままに私を抱き締めちゅっちゅとキスをしてくる。
くすぐったくて笑うと智成は突然またしゃがみ込みお腹に抱きつく。
「はあ……やっと父親だって認めてくれたな。心配しなくても大切にしてやるからな、元気に生まれて来いよ。愛してるよ、茉緒の次にな」
お腹にチュッチュとまたキスをしている智成に私は胸がいっぱいだ。
こんな素敵な人に愛されて、この人の子供を授かって、幸せすぎて、幸福な未来しか思い浮かばない。
「ちゃ~んと、パパだってわかってたよね~。パパは心配性だね。パパのこと大好きに決まってるでしょ、こんなに愛してくれるパパはほかにいないよ?」
お腹を撫でながら我が子に話しかけるとまた返事をするようにぽこんとお腹が動いた。
「ほら、決まってるでしょ? って言ってるよ?」
「ああ……」
感無量って顔して智成はまたお腹にキスをすると私を見上げた。
「茉緒」
「なあに?」
「やばい、幸せすぎる」
「ふふっ、私も」
ほのぼのと満ち足りた笑顔で見つめ合う。
この幸せをなによりも大切にしたい。
ちょっとだけ瞳を潤ませ見上げてくるその額に私はチュッとキスをした。








FIN