寝返りを打って目を開けたら、零士さんの顔が見えた。

「……うっ」

大きな声が出そうになって、急いで手で押さえ込む。

……起きてないよね。

そーっと再び、零士さんの顔を見る。
まだぐっすり眠っていて、起きそうにない。
ほっと胸を撫で下ろし、その顔を見つめた。

……綺麗な顔。
というか本当に眠ってるんだよね?

寝息すらほとんど聞こえなくて、不安になってくる。
かといって起こすわけにもいかず、せめて息をしているのか確かめようとそーっと顔を近づける、と。

「おはよう」

「……へ?」

ぱちっと零士さんの目が開き、変な声が出た。

「なんだ、寝込みを襲う気だったのか?」

おかしそうにくすくすと笑われ、みるみる頬が熱を持っていく。

「そ、そんなはず、あるわけないじゃ、ないですか」

動揺しているせいで声は途切れ途切れになる。

「別に襲ってくれていいのに」

さらりと言った彼の唇が私の額に……触れた。