合わせ鏡の呪縛~転生して双子というカテゴリーから脱出したので、今度こそ幸せを目指します~

キース視点(六)


 朝から会議に面会、書類とやっていたら時刻はすっかりお茶の時間すら過ぎていた。

 ソフィアとあの日別れてからまだ一日半しか経っていないというのに、もう会いたいと思う自分がいた。

 グレンにソフィアとのデートの話をしたら呆れられてしまったから、次に会う前に何か贈り物をしよう。

 そう決めて、中庭をやや急ぎ足で歩き出す。


「これは、王弟殿下ではございませんか。ご挨拶を申し上げてもよろしいですか?」


 一人のご令嬢に呼び止められる。

 急いでいるのだがと思っても、無下に出来ず振り返ると、侍女に付き添われたストロベリーブロンドの可愛らしい令嬢がいた。


「もしかして、どこかへお急ぎでしたでしょうか?」


 小首を傾げる様は、どうすれは自分が一番可愛く見えるのか計算されているようにさえ思えた。


「いや、急ぎというほど、急なものではない」

「ああ、良かったです。わたくし、ブレイアム家の二女でミア・ブレイアムと申します」

「ブレイアム家ということは、ソフィアの」
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