合わせ鏡の呪縛~転生して双子というカテゴリーから脱出したので、今度こそ幸せを目指します~

幼馴染(二)

 昔から考え方とか、勉強方法などとてもよく似ていて、一緒にいる分にはとても楽な存在ではある。

 そういう意味での、大切な者枠ということだろう。それしか、考えようがない。
 
 あーあ、一瞬、ドキッとしたこの気分を返して欲しい。

「わざわざ仕事を抜けてまで来てくれて、ありがとう。転倒した馬車に乗っていたらしいんだけど、どうも記憶が曖昧なの」

「頭を打ったみたいだと、家令からも聞いたよ。ゆっくり休んでくれ。今度、大事な話があるから、次の週にでも公爵様がいる時に話に来るよ」

「まぁ。それはわたしへの話ってことですか、グレン様」

「二人にだよ」

「えー、2人ともなんですか。でも、ミア、楽しみにしておきますね。お姉さま、グレン様をホールまでお送りしていきますね」

「ええそうね、お願いするわ、ミア」

 グレンは私に向かって軽く手を上げると、ミアを引き連れて部屋から出て行った。

 正直、考えなければいけないことは山積みだ。

 しかし、ほっとして横になると意識はそのままベッドへ吸い寄せられていった。
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