1、王宮からの招待状

私とおばあ様とローリー、三者三様の思いが渦巻く応接室に、慌ただしくミレイユが飛び込んで来た。
いつも落ち着きのないミレイユだけど、今はその二倍慌てている。

「失礼しますっ!カトレア様!あの……王……」

「王宮から手紙が届いたのね」

おばあ様は淡々と言った。
まるで手紙が届くことを知っていたような口振りである。

「へっ?あ、はい!そうですが……」

ミレイユは驚きの表情を更に深め、おばあ様に手紙を渡した。
封筒は白地に金色の縁取りで、深い赤色の封蝋にはレグナントの紋章が押されている。
おばあ様は手早く封を切り、中身を取り出した。

「招待状ね。私の王都帰還と目の完治を祝って、王宮で晩餐会を開くらしいわ」

「まぁぁ!晩餐会ですか?なんて素敵なんでしょう!国王陛下もカトレア様のことを大変心配なさってましたからねぇ。嬉しいに違いありませんっ!」

ミレイユはパッと瞳を輝かせた。
言葉ではもっともらしいことを言っているけど、彼女の頭の中は、晩餐会用の新しいドレスが縫える嬉しさでいっぱいなんだと思う……。