気持ちいい。
 まるで自分がクラゲにでもなったみたいな浮遊感とポカポカ心地よい温もりに、私はうっとりと身を委ねる。

 ちゃぷん、と水の跳ねる音と、私の顔に張り付いた髪の毛を避ける濡れた指先の感触。

 そこでふと「あれ?」と思った私は、薄らと重い目蓋(まぶた)を上げた。

「はる、……まさ?」

 私の頭を宝物を扱うみたいに優しく撫でてくれていた手を止めると、温和(はるまさ)が「やっと目ぇ、覚ましたか」ってつぶやいた。

 そのどこかホッとしたような安堵の表情に、私は「え?」と思う。

 今、私たち……ベッドの中?

 そう考えて、ふと周りを見回した私は自分の置かれた状況を確認して、顔から火が出そうになった。


 は、は、は、裸でお風呂!?
 真っ裸で温和(はるまさ)に横抱きに抱っこされて、湯船の中……。

「――っ!」

 声にならない悲鳴を上げて、思わず前を隠すように身体を丸めたら、急な動きに対応しきれないみたいにバシャッ!とお湯が飛び跳ねて揺れた。

「バカ、お前急に動くな」
 温和(はるまさ)が怒ったように言って、私の腰に回していた腕に力を込めて抱き寄せてくる。