逆プロポーズした恋の顛末
長い痛みから解放され、朦朧としながらも、ようやく会えたことが嬉しくて、何があっても絶対にこの子だけは守ると強く思った。

あれから、三年。
驚くほどのスピードで成長していく息子を追いかけて。
目まぐるしくも幸せな日々を過ごして来た。

大変じゃなかった、とは言わない。
でも、産まなければよかったなんて、一度も思わなかった。

それでも、時々ふと考えてしまう。

もしも、彼と――幸生の父親と結婚していたら、どんな日常を送っていたのだろうか、と。
もしも、彼が幸生の存在を知ったなら、どう思うだろうか、と。


(あれから、もう四年か。(じん)は、立派なお医者さんになってるよね……きっと)


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