そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
 そうこうしていたら御神本(みきもと)さんに助手席側のドアを開けられて。

 恐る恐る外に出て……キョロキョロと辺りを見回していたら、唯一外との繋がりを感じられた入り口開口部の四角く切り取られた景色に、木製の大きな扉がお辞儀するみたいに半回転しながら降りてきた。そのロボットアニメさながらのカクカクしたような、それでいて滑らかさも感じさせるよく分からない動きにビクッとなる。

 天井に取り付けられたセンサーライトのおかげで真っ暗にはならなかったけれど、心臓バクバクよ!?

 とっ、閉じ込められた!?

 そんな不安にさいなまれながらソワソワしつつ視線を彷徨わせたら、御神本(みきもと)さんが壁面に取り付けられた扉の開閉操作パネルをいじっただけだと分かって少しホッとする。
 内側にそういうのがあるって分かっていれば、いざとなったらそこを触って外に出ればいいわけだしね。

 い、いじり方は分かんないけど……ああ言うのはバンバン叩いたら何となかるっていうのが私の持論。

 あ、もちろん説明書きが日本語ならちゃんと読むわよ?
 「開」と「閉」ならお手の物♪
 でもこれが英語だったら叩くと思う。
 正直なところ、「Open」とか「Close」とか書かれてるのを見ただけでも不安になってしまうもの。
 「↑」とか「↓」とかの記号ならまだ対応できます!
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