記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
はじめてのデート
はじめての紫苑とのデート。
私が朝早くに起きようとすると、「今日はたくさん動くんだから」と紫苑は私をベッドに戻した。
「ちょっと待ってて」
と、いつも胸をどきどきさせられる無邪気な笑顔で寝室を出た彼は寝ぐせ頭のまま少ししてから寝室に戻ってくる。

その手にはトレー。
「これ、映画の真似したかったんだ。」
トレーには最近私が朝食べている果物や、大好きなトースト。それからカフェインレスのカフェオレ。
夕べ観た映画のワンシーンでもあった。

「今日は思いっきり甘やかすつもりだから、覚悟して。」
そう笑って私の隣に座り、私の体を起こす。

私たちは朝から映画のように、ベッドで軽食を済ませてデートの支度を始めた。

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