相変わらず朝の日の光の中で見る片倉は、何と言うかとても眩しい。

 とても優しいし、浅緋が上手に目玉焼きを焼けたりすると褒めてくれたりする。
 片倉のように理知的で端正な顔立ちの人に、にこっと笑って『今日も上手にできましたね』と褒めてもらえるのはとても嬉しい。

 少しづつ生活のパターンも分かってきている。最初に言っていた通り片倉は仕事柄、夜は遅くなることがほとんどだった。

 そんな時は会社で食事を済ませてくるのか、帰りに済ませて来るのかは分からないけれど、夜は自宅で食べない。

 そして、夜がどんなに遅くても、朝は早く起きる。
 軽いジョギングをして、それから浅緋が起きて一緒に朝食をするのだ。

「片倉さん」
 2人で生活を始めて2週間ほども経った頃だろうか。
 浅緋が話しかけると、片倉からの返事がない。

「片倉さん?」
「浅緋さん、それ、やめませんか?」
 キッチンのシンクにもたれて片倉が柔らかく微笑んでいた。

「それ?」
 浅緋はなんのことだか分からない。