ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

伊緒くんと、ずっと


なんとか、気分を落ち着かせて迎えた夜。


「やっぱりコテージの方がほうが落ち着くねー」

「だねー」


今夜は、私たちのクラスはコテージへ移動。

テントと同じく8人部屋で、備え付けの二段ベッドに腰かけながら、美雪ちゃんが足をぶらんぶらんさせる。


「あ、西野くんから電話だ」


カナちゃんがベッドからぴょんと飛び降りて、嬉しそうにスマホを耳に当てた。

カナちゃんは、ハイキング中に西野くんと急接近したみたいなんだ。

私は真柴くんとゆっくり歩いていたから知らないけど、柚ちゃんと美雪ちゃんの話ではすごくいい雰囲気だったみたい。


「絶対西野くんもカナのこと気になってるよ」

「もうつき合っちゃいなよー」


美雪ちゃんと柚ちゃんが、楽しそうに喋っているカナちゃんに小声で冷やかしを送る。
< 279 / 298 >

この作品をシェア

pagetop