【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

好きだけど...

ー昴sideー





好きなんだ、彼女のことが…。今さら何を言うんだと思われるだろう。






出会った時から俺は彼女に好意を抱いていた。






『一ノ瀬さんですよね?私、榛名依乃里といいます。あの、父から一ノ瀬さんのことを聞いてまして。こ、これからよろしくお願いします…!』






緊張していても俺に笑顔で挨拶してくれた彼女顔は今後、忘れることはないだろう。






なのに、あんなことになるなんて…。





『こんなの全然嬉しくない。私が知っている先輩はいつも優しくて、思いやりがある人です。こんな酷いことをする先輩は私が知っている先輩じゃない...!こんな事になるなら私は八雲くんと付き合った方が....ごめんなさい』







謝るのは俺の方だ。





俺が酷いことをしたから結果、泣かせることになったんだ。
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