クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

電話が終わったのか、スマホを耳から離して顔をあげる。



「愛華!いつの間に来てたんだ!?」


「ついさっきだけど………」



太陽は私を見つけるなり焦ったような声で驚いている。


いつもクールで冷静な太陽が焦るなんて珍しい……。絶対何かあったんだ。



「そうか」


「ねぇ、なんかあったの?さっき電話してたみたいだけど」


「…………和人とちょっとな。それより、大丈夫か?」



私の質問に答えてくれた、けど………はぐらかすようにすぐに話題を変えてきた。


なんでだろう。


大月くんと電話するのはわかるけど、なんで焦っているのかが分からない。


私に隠し事をしている太陽にズキズキと胸が痛む。



「大丈夫って何が?」



久しぶりに太陽と話せて嬉しいはずなのに、つい口調がキツくなってしまう。



「ほら、アイツ。五十嵐のこと」


「大丈夫だよ。ちゃんとしてきたから」
< 173 / 225 >

この作品をシェア

pagetop