光と影
 数日後、昼休みにいつものところで、お弁当を食べていたら、また、田辺くんが来た。 
「田辺くん、昔この辺に住んでたの?」
「あー、おばちゃんに聞いたんだ。」
「うん。親の離婚でね。」
「そうなんだ!」

「それより、山田さんって、バイト中、あんなに笑うんだね。」
「え?」
「俺の通学路の途中だから、中覗いたら、楽しそうに笑ってた。」
「あっ。」

『見られた。』

「学校でも、あんな風に話したり、笑ったりしたらいいのに。」
「苦手で。タイミングわかんないまま、ずっと来てます。」
田辺くんは笑った。
「じゃあ、またね。」
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