緑色に光る楽器のボディと、そこから伸びる四本の弦を、巧みに操る長い指。



少し茶色がかった、私と同じゆるいくせっ毛。



弧を描くやさしい幅広の二重まぶた。すっとした鼻。



袖まくりした色白の腕と、似合わない筋肉。



その人の周りだけ、虹色に光っているように見えた。





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ドジで泣き虫、おまけに怖がり
2年A組
平 花音

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作曲出来ちゃうバンドのメンバーなのに『普通ないい人くん』
それってもう、普通じゃないじゃん!?
2年D組
曽根崎 望



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ドジで泣き虫、おまけに怖がりの私を、きみだけは真っ直ぐ見つめてくれた。




「変だとか、思わない?」

「思わないよ。花音ちゃんみたいな考えの方が、きっとずっといいよ」




きみといると周りの景色がただの背景になって

胸がどきどきして、リズムを奏ではじめる。



「ねえ、花音ちゃん。詩を書いてよ」





あの日きみは世界でいちばん綺麗な景色をくれて、いちばんの恋をつれてきた。

私のだいじな初めての恋。



それは、純粋なはじめての恋の物語。

あらすじ

ドジで泣き虫、おまけに怖がりな花音は、学校中で天然認定されている変な意味で有名人。いつも自分に自信が持てない花音だったが、学園祭で観たバンド『ブラックコーヒー』のメンバー・ノゾムに歌詞の依頼をされてしまう。いつも優しいノゾムのことが、次第に気になるようになってきて……。初めての恋を知って、自信を持てるようになるまでの物語。

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