再会した幼馴染に溺愛されています。

「はい、これでオッケー。あと私も準備しちゃうからまた後でね!」


「あ、うん!ありがとう夏菜!」


相当急いでいるらしく夏菜ってば駆け足で自室に帰って行っちゃった。


私はふと窓の向こうを眺める。
まだ薄ら明るいけど明らかに少しずつ陽が短くなってきてる。


暑い夏なんて早く終われ!!
なんて思ってたけどいざ夏の終わりを感じると寂しいなあ……。


「ってもうそろそろ行かないと……!」


今日の私には黄昏てる暇はない、現地集合だからそろそろ出ないと。


私は家族に「行ってきます」と告げると外に出る。


もちろん室内よりは暑いけど涼しい風が通り抜けて気持ち良い。


初めての彼氏と過ごす夏祭り……私は胸が踊り気づくと夏の歌を口ずさんで歩いていた。


「すごい人……」


幸いにも会場は近所だから10分も歩くと、たくさんの人が目に入る。


既に自分の世界に入っちゃってるカップル……友達同士で盛り上がる高校生に家族連れも様々だった。


共通してることは……みんな楽しみな顔してる。
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