再会した幼馴染に溺愛されています。

「なるほどー、色々あるんだね」


「思ったより随分集中して読んでるね、よっぽど気合い入ってるんだお姉ちゃん?」


読みながらついつい声を上げちゃう私は夏菜の声でハッとなり時計を見ると既に1時間が経過していた。


こんなに没頭してしまった……。


「可愛い妹が読めって言うから私は真面目〜に読んであげてたの」


「はいはい。とりあえずもういい?忙しいから部屋に戻りたいんだけど」


誰も呼んでないし引き止めてもないんだけどなあ……。


夏菜が部屋を出ていくのを確認すると私はぬいぐるみを抱きしめながらベッドに横になる。


「まだ来ないかなー……」


ついつい数分置きにスマホを見てしまう。
たまにしか冬馬からのLINEは来ないっていうの分かってるんだけど。


別に付き合ってるわけじゃないから頻繁に連絡取る意味も無いかもしれないけど少し寂しい気もする。


でもそんな事言ってられない。


明日は土曜日なのに会えるんだから。


私はまだ恋というものがよく分からず深く気に留めない事にした。
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