再会した幼馴染に溺愛されています。

「アキ〜。こっちこっち!予想より早かったじゃん!」


駅に着いてキョロキョロしている私の後ろから安心する声が聞こえる。


「おはよう冬馬、そっちこそ随分早かったね!」


目の前に現れた冬馬はモノクロ調だけど涼しげなイメージを抱かせる着こなしで流行りも取り入れている。


新鮮なその姿はやっぱりかっこよかった……


「そんな事ねえよ、それよりアキって意外とそんな格好するんだな」


背の高い冬馬は上から私をまじまじと見下ろすけど、私は恥ずかしい。


暑いとはいえ露出し過ぎたかな……


普段あまり着ないシャツとミニスカだから足も出てるし。


決めすぎだと思われてるかな……?


私の頭にそんなネガティブな不安ばっかり浮かんじゃう。


「いや……めっちゃ良い……似合ってるよアキに」


冬馬のその言葉に私が顔を上げると目を合わせてくれない。


冬馬の恥ずかしがる姿に私は胸がキュンとなった……。


相変わらず冬馬はズルい仕草ばかりする。


でも少しは気合い入れて良かった。
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